切込隊長BLOG 〜俺様キングダム: アメリカ音楽業界の華麗なる自殺
切込隊長さんの音楽業界についての記事。
全米レコード協会がファイル交換ユーザーに対して訴訟を予告した
という記事を導入に、いろいろと考察されている。
個人的にはP2Pが音楽業界にダメージを与えたということを
100%否定するつもりはないものの、だからどうなのと言いたい気持ちも。
権利ビジネスであるところから少し話がややこしくなるのですが
それを無視するとかなりシンプルな構図。
いままでレコード会社はプラスチックの円盤を売って商売をしていたプレス屋。
その円盤を売るためにアーティストと契約し、プロモーションという名の下に
お金を払って曲をかけてもらう。
この辺りは以前に別のサイトで書いた見方をしても
>>Copy "Controll" CDがコントロールするもの:chiastic slide
ビジネスとして不細工だなぁと実際思う。
話を戻すと、最近は誰でもプレスができるようになってしまった。
小ロットの「プレス」という技術にはほとんど価値が無くなったということ。
家庭にプリンターが普及したことで年賀状の印刷を商売にしていた人が困った
というのと"権利"を無視すると同じ構図になる。
ま、無視できないからそう話をシンプルにできないとはいえ
今まで消費者が何にお金をはらっていたのかというと
それはやっぱり円盤に対してという側面は大きかった。
権利を振りかざして消費者を悪者にして
その現実に目をつぶっているとダメなんじゃないだろうか。
アメリカ音楽業界の華麗なる自殺:音楽配信メモ
切込隊長さんの記事を受けての津田さんの記事。
ここで津田さんが仰るような「超流通」が所与のものとなっている人たちに
果たしてパッケージビジネスはビジネスとしてなりたつのかという疑問も大きい。
超流通を止めるのが非現実的だとすれば、そういう中にビジネスを早く持ち込んで
お金を流通させる仕組みを作ってしまうことは重要だろうと思う。
仮にそれがなりたったとしても縮小するのだろうなという予感はあるけれども
そうなってしまうことで音楽業界全体が縮小してしまい
それがためにいい音楽が世の中に出てこない、なんてことになると悲しい。
だけどもしかして今あるレコード会社が残らずなくなったとしても
音楽が無くなるわけでなし、音楽をやりたい人が無くなるわけでなし
それはそれでどうなるのか見てみたいという気持ちもある。
総インディーズ化とまで極端な話ではないとしても。
僕はニッチな物好きなので音楽を楽しく聴いていたい。
それだけなんだけどもな。
あとはやっぱり、レコード会社が株主へ「売上下がってるから、
それに対策してますよ」っていうポーズをとらなきゃいけない
面ってのも見逃しちゃいけない気はしますね。
構造的な問題だって分かってる人は内部にも多い訳ですが、
それをそのまま認めちゃうと、株主に株売られちゃいます
からねぇ。「そんな将来性ない業界に投資してられるか!」って
いう。AVEXなんて浜崎の新譜が3カ月発売延期しただけで
大幅に株価下がっちゃったりしたし。
レコード会社がビジネスを行う主体として大きくなりすぎて
しまったというところで、同情すべき点は多々あるのですが
バブル時にまったく将来を見据えてこなかったからこうなった
とも言えるわけで。いずれにせよ、そのツケをユーザーに
払わせようとしている時点で、終わってます。
自分達でツケは返してくださいって話ですよね。
津田さんこんにちは。
そうですね。avexが先陣切ってCCCDを導入した時にも
株主に対するポーズ的な側面があるという話が出ていましたが
あれ以来の結果についてはどういう報告になってるんでしょうか。
売り上げは保護されたのか回復したのか。
って元々水もの商売のようなところがあるので
1年やそこらで結果を判断するのは無意味だということも
一応わかってはいるのですが。
最終的にパッケージを買ってくれる。ということに
確信が持てるのならp2p大いに結構となりそうな気もします。
これも色んな人が言っていますが
業界が大きくなりすぎたということなのかもしれません。
補足
ポーズというと格好だけみたいですが
実際に何かしら対策をやってますよ
というのが重要ってことです。