April 03, 2003

ウェブログ事始め
ウェブログ事始め@splash!

demiさんの連載「ウェブログ事始め」
まだ連載途中なんですが非常に興味深い。
僕が極限られた狭い範囲の知識と感覚で推測して「こーなんじゃないの?」
とか思っていた事柄について、主にアメリカでのblogとはなんなのか
を丁寧に解説しておられます。


うむ。blogはムーブメントという見方もそれはそれで問題ないみたいですね。
仕組みとしてのblogツールは概ね日本の「拡張された」日記ツールと
そうそう大きな差がないということもわかっているし。
#ただその「拡張」が重要だとも思うんだけど。
となると、なんで日本でこのムーブメントはおこらなかったんだろう
というかムーブメントの正体はなんだったんだろうな。
なんてことも新たに興味の対象になってきたりして。
そのムーブメントに「power to the people」的な魅力を見いだす人もいれば
いくつかのサイトを目利きとして便利に使っている人もいれば
自分がその参加者となって生活になんらかの変化を受けた人もいれば
大量に現れたblogサイトを質が低下したと嘆く人もいればetc...
というようにムーブメントにはやはり多面性があるだろうし
そのどこに面白さを感じるかも、面白くなさを感じるのかも
人それぞれなんだなと。
個人的には自分が「なんとなく面白い」と感じている物事の正体や
「日記とはちょっと違いそうだ」と思っている違和感の本質を
もう少し考えてみたいと思う。


というかやはりこうやって丁寧に物事を調べて解説するというのは
えらいことだなぁ。

Posted by kengochi at April 3, 2003 03:04 AM
Comments (4)

 日記、という言葉の規制力と、私小説というコスプレ=電波少年=覗き部屋的な、いやもっとましな言い方をすれば、文章の内容志向ではなくキャラクター志向の付き合い方、というのがあったのではと思います。

 つまり、すべてのweb日記はバーチャルネットアイドルである説、というのをいま立ち上げてみなかったりするわけですが。

Posted by: jouno on April 3, 2003 03:41 AM

実は私もVNI(バーチャルネットアイドル)とblogを並べて考えてみたことがありまして
それは「結局は(個々のサイトの)コンテンツが面白いかどうか」
ということへのなんとなくの違和感からたどり着いたんです。
VNIはムーブメントとしては面白いなぁと思いますが、個々のサイトが
面白いかどうかはVNIであるかどうかとは関係ないなと感じるんですね。
#僕にとって面白いサイトと面白くないサイトとどちらが多いかというと
 そんなものは面白くないサイトの方が圧倒的に多いわけで
 それはVNIというジャンルに限ったことではありません。
VNIというフォーマットをあみだした「ちゆ」の偉大さは当然ありますが
ちゆはVNIで無くても面白いコンテンツを作り出す能力があったと思います。
ただ、バーチャルネット法律娘 真紀奈17歳
http://members.jcom.home.ne.jp/makina17/
が出現するにいたって、VNIはただのムーブメントじゃないなと思ったのも確か。
VNIという固まったフォーマットがあることで、多くの人にとって
サイトを公開することの敷居がさがり、面白いことをかける人が入ってきやすくなった。
同人誌なんかも近い雰囲気がありそう。
誰でも本が出せるというムーブメント。
そこから普通にプロの漫画家になっていく人もあらわれますし
中学生の落書きのようなものもまじっているでしょう。
blogというのもそういう定型フォーマットの持つ力はあるのかなと。
ホームページでも日記なら書きやすいというのと同じ意味になるんですけどもね。

と、jounoさんの話からそれてしまいましたけど
>日記、という言葉の規制力
というのは全くその通りだなぁと思います。
tDiaryというシステムは「日記」にとどまらないものなので
あれを日記システムの代表として扱うと色々と間違いそうな気がします。
日記システムの代表であればさるさる日記とかエンピツのほうが
ふさわしいように思いますね。

Posted by: kengochi on April 3, 2003 11:25 AM

 VNIを出したのはですね、かつてテキスト庵で、日記はそれ自体で了解可能なものか、言及されている事件なり人脈(ネット上の)にしばらくつづけて読んで親しんだ上で了解可能なものでもいいか、というようなことが話題になったことがあるからなんです。つまり、日記というのは、ある程度の期間購読している読者がいて、そうして、まえにあんなことを書いたこの人が、ここでこんなことをいっている、とか、こういうキャラクターのひとが書いているからなんでもない内容でも読んでしまう、という長編小説的なつきあい、が、けっこうされてるものなわけです。ある意味で、楽しむのはその文章というより、そこにあらわれる感性や人柄、視点であるという、そういうのがあります。そういう点がblogには希薄かな、と。ちなみに、こういう議論のとき、まったく表に出てこない創作系、というのがじつはあって、なぜ表に出てこないかというと創作系は更新を使って議論しないからなんですが、このひとたちは、また更新を作品としてとらえているのでまた違う。

Posted by: jouno on April 3, 2003 08:46 PM

> 日記はそれ自体で了解可能なものか、言及されている事件なり人脈(ネット上の)に
> しばらくつづけて読んで親しんだ上で了解可能なものでもいいか、
> というようなことが話題になったことがあるからなんです。

なるほど。
初期にblogと日記を分かつ物として単位が記事か日付か
ということがありましたよね。
MTでもb2でも日付の次の単位として記事を用いているので
最小単位をどこにするのかという純粋に技術・実装上の違いとも言えますが
実際はそう単純な話にならないんだろうと思います。
blogツールは主に記事を単位としているので
日記に見られるちょっとした一言や2行程度の身辺雑記を
出しにくいようなアフォーダンスが存在しています。
#当然それに流されない人もいます。
長編小説的なつきあいはblogであろうと日記であろうとVNIであろうと
テキストサイトであろうと本来的にはつきあう側・読む側の問題になるんでしょうが
身辺雑記的な一言にその人のキャラクターが最も現れる
というようなことであればblogはそういうところからは
少し遠目に位置しがちかもしれません。

ただ、僕は読む側としては MT等を使っているサイトにしてもVNIにしても
定期的に読むところに対しての態度は同じですね。
ほぼ長編小説的なつきあい方をとってるような感じです。

Posted by: kengochi on April 7, 2003 12:56 PM
TrackBack (0)
このentryへのTrackBack URL
http://gnk.s15.xrea.com/x/mt-tb.cgi/102
(文字コード自動判別)
Post a comment